2021年のプロ野球もセ・パ交流戦が終わりペナントレース後半に向けていよいよスパートしました。
ここへ来て衝撃的なニュースが入ってきました。
読売巨人軍にメジャーから移籍し、今季ここまで好成績を残してきたジャスティン・スモーク選手が、突然、電撃退団をすることが決まりました。
一体何があったのでしょうか?
詳しく見ていきたいと思います。
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ジャスティン・スモークってどんな選手なの?

それでは改めてジャスティン・スモークについてどんな経歴があるのか見ていきましょう。
1986年12月5日生まれで35歳、身長は193cm、体重は99kg、アメリカ出身で左投両打の内野手です。
球歴をご紹介しますと、2016年~2019年までは、アメリカンリーグのTOR(トロント・ブルージェイズ)に所属、2020年にはナショナルリーグのMIL(ミルウォーキー・ブルワーズ)を経てSF(サンフランシスコ・ジャイアンツ)に所属、2021年に日本の読売ジャイアンツに移籍し、現在に至っています。
ジャスティン・スモークの特徴は?
メジャーでの本塁打通算196本ということですが、特に活躍した年は2017年、トロント・ブルージェイズに在籍中に、38本塁打を放ってその年のオールスターにも選出されています。

右と左両打が出来るスラッガーでありかつスイッチヒッターですので、特に投手の右・左はあまり苦にしていません。
選球眼にも定評があり四球を選ぶことが出来ていますが、一方で三振も多いという特徴があります。
守備面でも一塁を守っていますが、やや不安な面もあります。
ジャスティン・スモークのメジャーでの打撃成績は?

それではここからはメジャーでの打撃成績を年毎に見ていきたいと思います。
2016年(TOR) 試合126 打数299 安打65 本塁打14 打点34 四球40 三振112 打率0.217 出塁率0.314 長打率0.391 OPS0.705
2017年(TOR) 試合158 打数560 安打151 本塁打38 打点90 四球73 三振128 打率0.270 出塁率0.355 長打率0.529 OPS0.883
2018年(TOR) 試合147 打数505 安打122 本塁打25 打点77 四球83 三振156 打率0.242 出塁率0.350 長打率0.457 OPS0.808
2019年(TOR) 試合121 打数414 安打86 本塁打22 打点61 四球79 三振106 打率0.208 出塁率0.342 長打率0.406 OPS0.748
2020年(MIL・SF) 試合36 打数119 安打21 本塁打5 打点15 四球10 三振42 打率0.176 出塁率0.250 長打率0.361 OPS0.611
以上のような成績を残しています。
巨人でのここまでの打撃成績は?

2021年度、巨人に入団後の打撃成績を振り返ってみましょう。(6月13日現在の成績です)
試合34 打席125 打数114 得点11 安打31 二塁打3 三塁打0 本塁打7 塁打55 打点14 四球10 故意四球1 死球1 三振37 併殺2 打率0.272 長打率0.482 出塁率0.336 OPS0.818
以上のような成績を挙げています。

今季は開幕時に新型コロナウイルス感染による影響で、来日が遅れたこともあってやや出遅れましたが、それでもこの成績は立派だと思いますね。
慣れない日本にやってきて、しかも新型コロナという厄介なもののために、試合後の外出なども思うようにできず、精神的にもかなり苦労したのではないでしょうか。
やはりプロ野球は特に結果が全てであるということで、たとえどんなに優れた技能を持っていても、それが実を結ぶまでは時間もかかります。
短い間でしたがこの成績を見ると、巨人にとってはプラスに作用したことと思われます。
ジャスティン・スモーク選手の挨拶文
今回、突然の退団となった直接の原因は、やはり新型コロナウイルス感染の影響で、奥さんや二人の娘さんたちの来日が難しく、今後も長引きそうなことで、本人にとってはかなりのストレスになってしまっていることではないでしょうか。
プロ野球選手にとって、家族という存在は精神面で大きな支えとなっていると思いますので、その家族と離れて暮らさざるを得ない状況に、耐えられなくなってしまったものと思います。
もう一人の助っ人であったエリック・テームズ選手ですが、ご存知の通り一軍に上がって初めての試合でレフト守備の最中に、バウンド処理をする際アキレス腱断裂という大きなけがを負ってしまいました。

米国に帰って手術をして一応成功したようですが、今後長いリハビリ期間を経ることになるので、カンバックできるかどうか、今のところは不明です。
もしもテームズ選手がケガをせず一緒にプレーすることができていれば、同じアメリカから来た者同士で励まし合うこともできたのではないでしょうか。
それもかなわなくなってしまったこと一因であると思っています。
ここでスモーク選手が巨人軍に宛てて挨拶文を書いていますので、ご紹介したいと思います。
「新型コロナウイルスの影響で家族が来日できない状況は私にとってつらく、米国に帰国して家族と過ごすという決断をしました。精一杯プレーしているチームメート、ファンの方々には申し訳ない気持ちです。監督をはじめチームには親切に接して頂き、感謝しています。」
以上、全文をそのままお伝えしました。
いかがでしょうか、私がこの挨拶を見て感じたのは、日本のプロ野球を愛していることが文の中にしっかりと入っていることと、特に聞いたところによれば、お二人の娘さんたち(3歳と6歳)に『日本の文化』を学ばせたいとの気持ちがあったとのことです。
そして後日談として、原辰徳監督は当時スモーク選手の意思がまだ伝えられてなかったので、「なんでスモークが休んでいるんだ」と話した際、大塚球団副代表がスモーク選手の自宅へ急行し、30分ほど契約解除したい理由を聞いて、本人の意思が固いとの判断をしたそうです。
さらにスモーク選手はこう語っています。
「残り4か月間を過ごせない。難しいと。ストレスを抱えた状態で周りの選手が一生懸命優勝を目指してやっているのに、(中途半端な気持ちで)自分が入ることは申し訳ない」
大塚副代表は「交流戦で打率が落ちてたんでね。疲れているのか、何かあるのか心配していたんだけど。ずっと悩んでいたんだと。フォロー出来なかったのも申し訳ない」と残念がっていたそうです。
もしも来年以降に新型コロナ感染が収まって、再び外国から皆さんが日本に自由に来られる日が訪れた場合、またあの雄姿を見てみたいと思っている多くのファンもいるのではないでしょうか。

一日も早くそんな日が来ることを期待したいと思っています。
最後になりますが今後巨人は残りの試合をどう戦っていくのでしょうか。
今はかなりの先に進んで行っている阪神への追撃を目前にしての大きな戦力ダウンに、どう乗り越えていくのか、一ファンとして注目していきたいと思っています。
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