令和初の高校野球選手権大会は、地元大阪代表の履正社高校が、石川県代表の星陵高校を5対3で降し、初優勝を成し遂げました。
今大会屈指の右腕、奥川投手を打ち砕き、春の選抜大会で味わった悔しさを、見事に晴らしました。
決勝戦として、とても素晴らしい試合を私達高校野球ファンに見せてくれた両校の選手達に、大きな拍手と歓声がなりやまない甲子園球場でした。
ここからは、その激しい戦いぶりや選手同士の駆け引きなど、高校野球の醍醐味をお伝えしたいと思います。
ぜひ最後までご覧ください!
大阪代表履正社高校、その歴史をたどる

1点を追う3回、2アウトランナーなし。
履正社の2番池田が8球粘り、四球で出塁。
続く小深田はボールになる奥川のスライダーに一切手を出さず、1塁へ歩いた。
この世代屈指の右腕と言われている奥川からは、いつもの笑顔が消えた。
「もぎ取られた四球、打者の圧力をすごく感じた」と奥川は言う。
その直後、4番井上がとらえた高めのスライダーは、中堅観客席左で大きく跳ねた。
逆転の3点本塁打。
履正社高校メンバーは決めていた。
「低めの変化球は振らない」
この「徹底力」が「最大のライバルから学んだ教訓」だつた。
昨年夏の第100回記念北大阪大会準決勝では、1点リードの9回2死走者なしから、あの大阪桐蔭に逆転負けを喫した。
その後、押し出しを含む4連続四球等で3点を失った。
その時、キャプテン野口は2年生でマスクを被っていた。
「際どい球は全部打ちにきて、ボールはきっちり見極める。圧を感じた」
履正社が直近の5年間で夏の甲子園に出場したのはたった一度だけだつた。
その間、何と2度も全国制覇を果たした大阪桐蔭の強さの原泉の一つが、「走攻守における徹底力」だつた。
この第101回大会で、同点に追いつかれた直後の8回、野口が決勝となる中堅前適時打を放つ。
奥川のボールになるスライダーにピタッとバットが止まった。
その直後の直球に狙いを定めた。
「何としても日本一になりたかった」と野口は言う。
100回目の王者の強さを肌で知った履正社だからこそ、101回の王者になれた。
初優勝おめでとう! 統制の取れた素晴らしいチームに作り上げた岡田監督、見事な采配である!
その岡田監督の指示を忠実に守り、自分たちで勝ち取った履正社高校メンバーには頭が下がる思いである。
これからしばらくは履正社時代が到来するかもしれない、そんな予感がする。
期待して次を待とう!
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