プロ野球もいよいよ50試合程度を消化しましたが、今季は変則的なスケジュールが組まれているため、最後までどうなるのか目が離せませんね。
120試合を行うこと、セパ交流戦が中止になったこと、オールスターゲームが中止になったことなど、例年と比べて大きな変化がある年となっています。
これもすべては新型コロナによるウイルス感染拡大を防ぐためで、一刻も早く終息を望んでいるところだと思います。
そんな中で、いままで好調な選手に異変が起きています。
威力のあるストレートやスピードのあるフォークなどで、打者を翻弄してきたオリックスの山本由伸投手が、このところ不調にあえいでいます。
ここからはその山本由伸投手について、なぜ不調になったのか、また球種や球速などについて見ていきたいと思います。
山本由伸がなぜ不調になったのか?

それでは早速ですが、最初に山本由伸投手のプロフィールを簡単にお伝えしたいと思います。
山本由伸(やまもと よしのぶ)は、1998年(平成10年)8月17日生まれで、22歳になったばかりです。
出身地は岡山県備前市です。
身長は178㎝、体重は80kgの日本のプロ野球選手で、現在はオリックス・バファローズに所属している、右投げ右打ちの投手です。

小学1年生の時から野球をはじめ、高校は宮崎県の都城高等学校へ進みました。
1年生の時から投手として練習を始めました。
最初は三塁手でしたが1年生の秋からは投手に転向しています。
2年生の夏には宮崎県新人野球大会で151km/hを記録するほど素晴らしいピッチングをしています。
高校生でしかも2年生でこれだけのスピードを出せる投手は、そうそういませんからすごいと思います。
さらに同大会の決勝戦では鵬翔高校を相手に、ノーヒットノーランの快挙を達成しています。
2年生の秋の宮崎大会では、宮崎海洋高校戦で、5回参考記録ながら完全試合を記録しました。
ヒットはおろか死四球も与えず、一人のランナーも出さない完全試合ですから、素晴らしいとしか言えませんね。
これだけの活躍をしていましたが、甲子園には出ることができませんでした。
しかし、プロ野球界から注目されていたことは確かで、2016年のプロ野球ドラフト会議では、オリックス・バファローズから4巡目で指名を受けました。
その結果、契約金推定で4000万円、年俸は推定で500万円の条件で入団が決まりました。
背番号は「43」を与えられました。
尚、都城高等学校からプロ野球入りをしたのは、1994年のドラフト会議で横浜ベイスターズと契約をした、福森和男選手以来22年ぶりだそうです。
その後、2017年からオリックス・バファローズで活躍をして現在に至っています。

ここでは入団後の山本由伸投手の投手成績を見ていきたいと思います。(2020年8月16日現在)
2017年 5試合 1勝1敗 打者109人 投球回23.2 被安打32 被本塁打3 奪三振20 防御率5.32
2018年 54試合 4勝2敗1セーブ32ホールド 打者213人 投球回53.0 被安打40 被本塁打4 奪三振46 防御率2.89
2019年 20試合 8勝6敗 打者553人 投球回143.0 被安打101 被本塁打8 奪三振127 防御率1.95(リーグ最高記録)
2020年 8試合 3勝1敗 打者220人 投球回53.2 被安打45 被本塁打4 奪三振59 防御率3.86
以上のような成績を上げています。
これを見ますと、防御率が昨年と比べても1.91上昇しています。
これはおよそ1試合で2点くらいよけいに取られていることになりますので、不調と言えますね。
今年度は他の選手たちもそうですが、開幕が延期されてまだかまだかと言っているうちに、約3か月ほど遅れて開幕を迎えましたので、その間は体調維持が難しかったことが挙げられています。
特に投手は投げ込みができていませんでしたので、開幕から調子が上がらない投手が結構いたようですね。
投手にもよりますが、スロースターターの選手にとっては、とてもやりにくかったのではないでしょうか。
投手にとっては特に自主トレから始まり、キャンプインでしっかり走り込んで、足腰を鍛えることが特に大切ですね。
1年を通して投げ続けるだけの体力作りは、とにかく走り込むこと、これに尽きると思っています。
その走り込むトレーニングが今年はあまりできませんでしたので、開幕後に筋肉の痛みや肉離れを起こす選手も、例年に比べて多いような気がします。
しかし、良い投手は投げ込みながら徐々に調子を上げてきますので、夏本番になったこの時期からがいよいよ本調子になると思っています。
山本由伸投手にもそれが言えると思いますので、大いに期待しています。
ストレートのスピードは相当なもので、打者の手元で浮き上がるような、素晴らしいものを持っているわけですから、まずはそこをきっちり狙っていけば、本調子に戻るのではないでしょうか。
あとは、速度のあるフォークが山本由伸投手の大きな武器ですので、これもストレートの威力向上と共に、今後は大いに磨きがかかってくると期待しています。
山本由伸の球種と球速は?

それではここからは、山本由伸投手の球種と球速について見ていきましょう。
2020年度のこれまでのデータを見てみますと、山本由伸投手は7種の球種を持っています。
ストレート(29.69%)、フォーク(20.67%)、カットボール(18.39%)、シュート(13.46%)、カーブ(12.86%)、スライダー(4.69%)、チェンジアップ(0.24%)となっています。
奪三振はフォークで24、ストレートで15と、この2種の球種が圧倒的に上位を占めていますね。
カーブも10と結構効果的な球種と言えそうです。
やはりストレートが良ければ、他の球種も良くなってくるのではないでしょうか。
緩急をつけることで、打者の目を攪乱できますので効果的だと思います。
次に球速ですが2019年のWBSCプレミア12に救援で登板した際、ストレートで158km/hを計測していますが、実に素晴らしく速い球でしたね。
山本由伸投手ですが、投球動作の際に下半身が主導で上体や腕と力を伝える一般的なフォームと違って、上半身が突っ込んで、リリースで左足を突っ張るという、独特なフォームをしていますね。
プロ野球選手では珍しいことにトレーニングで、競技用のやりを投げているとのことです。
投球した時の下半身の使い方が上手なことと、フィールディングも素晴らしいと高評価を得ています。
ちょっと話は変わりますが、山本由伸選手は特技として「どこでもよく寝られること」を挙げているそうです。
バスでの移動で周りが騒がしい時でも、平気でよく眠ることができるし、よく眠ることで疲れを貯めない性質だそうですので、あのダイナミックな投球の裏には、そんなエピソードが隠されていたんだなと感心しました。
オリックスはAクラス入りできるか?
最後になりますが、ここからはオリックスがBクラスからAクラスへ入れるかどうか、について見ていきたいと思います。
2000年から2020年までの監督と順位です。
(2020年8月17日現在)
2000年 仰木監督 4位

2001年 仰木監督 4位
2002年 石毛監督 6位

2003年 石毛・レオン監督 6位
2004年 伊原監督 6位

2005年 仰木監督 4位
2006年 中村監督 5位
2007年 T・コリンズ監督 6位

2008年 コリンズ・大石監督 2位
2009年 大石監督 6位

2010年 岡田監督 5位

2011年 岡田監督 4位
2012年 岡田監督 6位
2013年 森脇監督 5位
2014年 森脇監督 2位

2015年 森脇監督 5位
2016年 福良監督 6位

2017年 福良監督 4位
2018年 福良監督 4位
2019年 西村監督 6位

2020年 西村監督 6位
こうして見てきますと、なかなかAクラス入りは困難な気がしますが、それでも年によっては2位に食い込んでいることもありましたね。
立派な成績だと思います。
今季も50試合を経過して6位ですが、まだ70試合も残っているんですから、決してあきらめることはありません。
山本由伸投手や山岡投手、打者では吉田選手など有望な選手が揃っているじゃないですか。

投手と打者のみんなで力を合わせていけば、Aクラス入りも決して夢ではありません。
何とか現状を打破して上位に食い込んでほしいと強く願っています。
それには多くのファンの後押しがとても大切だと思っています。
さあ、皆さんでオリックス・バファローズを応援しましょう。
頑張れ、オリックス・バファローズ! ガンバレ山本由伸、優勝目指して最後まで!
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