東京オリンピック2020、パラリンピック2020の開催まで残り少なってきました。
現在は各競技において、出場内定選手が決まりつつある状況です。
五輪で行われる競技には、様々なものがありますが、このテコンドーは2000年のシドニー五輪から正式な競技となっています。
この空手にも似ている新しい競技は、韓国で盛んなようで、日本でも空手を始めてからこのテコンドーに切り替える選手がいるようです。
ここからはそのテコンドーで出場が内定した男子の、鈴木セルヒオに的を当ててどんな選手なのか経歴やプロフィール、五輪出場歴や成績などを見ていきたいと思います。
どうか最後までご覧ください。
鈴木 セルヒオの経歴、プロフィールは?

それでは早速ですが、鈴木 セルヒオの経歴、プロフィールをご覧ください。
鈴木 セルヒオ(すずき せるひお)は、1994年(平成6年)10月9日生まれで現在25歳です。
神奈川県川崎市の出身で、身長は177cm、体重は62kg、日本のテコンドー東京都協会所属選手で、現在の所属先は東京書籍株式会社です。
ボリビア系の日本人で、日本人のお父さんとボリビア人のお母さんとの間に生まれました。
5歳の時に家族と共にボリビアに移住しました。
テコンドーを始めたのは、その5歳の時からボリビアで始めました。
中学校はボリビアで、高校は韓国の漢城高等学校へ単身留学で進み、その後日本の大東文化大学に進学しています。
ここでテコンドーという競技について詳しく見ていきましょう。
「足のボクシング」ともいわれているテコンドーですが、発祥地は韓国で国技に制定されています。
足編に台と書いて「跆挙道」(テコンドー)と読みます。
意味ですがこの漢字の通り「跆」は踏む、跳ぶ、蹴るなど足技を示し、「挙」は突く、叩く、受けるなど手わざをを示し「道」は武道の道を表わしています。
2016年時点ですが世界206カ国で普及し、選手人口は7000万人を超えているそうです。
国際競技連盟として2つの系統があります。
ワールドテコンドー(WT)と、国際テコンドー連盟(ITF)で、それぞれ技法とスタイルには違いがあるとのことです。
五輪ではワールドテコンドー(WT)が行われています。
発祥地は韓国ですが、技術体系は日本の松涛館空手を源流にして改変されたもので、その過程には伝統とスポーツの2つの側面がありました。
伝統としては1950年代から60年代にかけて韓国の軍隊で定着した格闘技として、韓国の歴史に因んだ名称や象徴を多く持つ型に見られます。
一方、スポーツとしては1950年代以降の数十年の間に、確立された現代的な部分やスピード性、競技性に見られます。
尚、テコンドーという名称ですが、韓国のチェ・ホンヒという選手が、日本で留学中に学んだ松涛館空手を元に、独自の変更を加えて正式に命名されたとのことです。
以上、簡単ですがテコンドーという競技について説明させていただきました。
鈴木セルヒオに戻りますが、得意技は「かかと落とし」だそうです。

身長がそれほど高いとは言えませんが、この大技を得意としています。
テコンドーの蹴り技にはミドルキック(中断蹴り)とハイキック(上段蹴り)があり、かかと落としという技はハイキックの一つです。
鈴木セルヒオは半身の構えから後足に体重を移しながら、前足を相手の頭上に振り上げます。
その高い位置から足を一気に振り下ろすことにより、相手頭部にヒットさせるわけです。
これは当たらない場合でも、相手には相当な恐怖を与えることになりますので、効果抜群です。
反面、キック距離が伸びにくいので、相手選手に下がられてしまうとヒットが出来ず、逆にカウンター攻撃を受けてしまいます。
そのあたりの見極めが難しい技です。
そのため鈴木選手は、まずカットという胴への前蹴りや、中断蹴りなどで相手を追い込みます。
直径8mの八角形のエリア内から足が出てしまうと、減点を取られてしまいますので、相手選手はギリギリのところで攻めに転じて前に出ます。
その時相手との距離が近くなりますので、その一瞬を見計らって得意のかかと落としを繰り出します。
これは効果のある戦法ですね。
鈴木セルヒオはこう語っています。
「まずはタイミングよく相手の攻撃を制しながら、コートサイドに追いやっていきます。すると場外を嫌って前に出てくるわけですので、その前に出てきた相手に対して、かかと落としをお見舞いするというのが、僕の一つのいわゆる勝ちパターンですね」
この大技を身に着けることができたのは、高校時代の韓国への武者修行でした。
高レベルの所で練習すれば、それだけ成長ができると思っていたそうです。
多少の自信があった鈴木選手でしたが、韓国ではすぐに勘違いと気が付いて、プライドが崩れたそうです。

補欠選手でも鈴木選手よりも圧倒的に試合巧者でかなわなかったとのことです。
したがって高校3年間は補欠のままでした。
しかしながらこの3年間でテコンドー選手として、欠かせない武器を身に着けたのでした。
それを気付かせてくれたのは、高校を卒業後進んだ大東文化大学のテコンドー部の金井洋監督でした。
金井監督はこう語っています。
「鈴木選手がうちに来た時は正直に言って、秀でたところもなく並の選手でした。しかし、勘の良さは抜群で非常に研究熱心で、相手の弱点を分析する目も群を抜いていましたね」
それに対して鈴木選手は「韓国にいた時はきついだけで全く気が付いていませんでした。韓国でボコボコに蹴られるうちに、いつどんな蹴りが来るのか、それを防ぐにはどうすればいいか、いわゆる危機管理能力、予測力が自然に身に着きました」と語っています。
試合に臨んで鈴木選手は、対戦相手の映像を何度も見るそうです。
相手選手の時技は何か、どんなコンビネーションを使ってくるか、弱点はどこにあるのか、様々な角度から徹底的に研究します。
試合中は相手選手のわずかな体の動きからどんな技が来るかを察知して、相手の攻撃をかわすことができます。
そして相手を競技エリアの境界線まで追い込んで行き、減点を避けて前に出ようとしたところをすかさず、一気にかかと落としで仕留めるわけです。
実に素晴らしい考えで試合に挑んでいることが分かりますね。
これからも大いに楽しみな選手です。
以上、ここまでは鈴木セルヒオの経歴、プロフィールをお伝えしました。
鈴木 セルヒオの五輪の出場歴、成績は?

それではここからは、鈴木 セルヒオの五輪の出場歴、成績を見ていきましょう。
ここまで五輪出場歴はありませんでした。
そこでここからは各大会での成績を順にご覧いただきます。
・2015年 アルゼンチン国際オープン大会(アルゼンチン)-58kg級 3位
・2015年 コリア国際オープン選手権大会(韓国春川)-58kg級 3位
・2016年 第31回オリンピック競技大会アジア大陸予選(フィリピン)-58kg級 3位
・2016年 コリア国際オープン選手権大会(韓国慶州)-58kg級 優勝
以上のような成績を挙げています。
いずれも素晴らしい活躍だと思います。
最後になりますが、鈴木セルヒオ選手の夢を語ってもらいましたのでお伝えしたいと思います。
東京五輪2020でメダルを獲得し、そのメダルを初めてボリビアに持ち帰って、国民的なヒーローになりたいとのことです。
将来故郷であるボリビアの大統領になって、誰もがスポーツを楽しめる国にしたいと思っているとのことです。
鈴木選手はこう語っています。
「ボリビアにはオリンピックでメダルを取った選手がいません。国際大会に出場する機会も少なくて、スポーツをする環境も整っていません。だから僕が東京五輪でメダルを取り、将来はボリビアに帰ってボリビア発展のために貢献したいと思っています」
さらに「お世話になっている大東文化大の金井監督にも、ボリビア大統領になりますよ!と宣言しています」
と照れ臭そうに語ってくれました。
http://honyomigasuki.com/archives/3838
きっとこの東京五輪で大きな夢が叶うことができる気がします。
皆さんで鈴木選手を応援しようではありませんか。
「頑張れニッポン! 金メダルを目指して最後までガンバレ、鈴木セルヒオ!」
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