ラグビーファン待望のワールドカップ2019日本大会は、各プールでの予選リーグが終わり、各プール代表2チームが勝ち上がり、決勝トーナメントに入り、早くもベスト4が決定しました。
ここまで健闘してきた日本代表は、南アフリカとの準々決勝で、3-26という大差で敗れてしまいました。
しかし、大差を付けられましたが、常に前へ前へとボールをつないでは、南アフリカに押し返されるという展開でも、日本代表フィフティーンは最後まで決してあきらめず戦ってくれました。
試合が終わった後、ノーサイドでは大勢の会場を埋め尽くしたファンだけでなく、各地で観戦していた多くの人たちに、感動の渦を巻き起こしましたね。
素晴らしい健闘で、思わず涙を流しました。
本当に1か月の間、私たち国民に夢と希望を与えてくれた選手の皆さんには、お疲れさまでした、と心の底から感謝しています。
これからもラグビーの人気を継続してほしいと思っています。
一方、南アフリカ代表には改めて強さを感じました。
最後まで優勝争いに残って、できれば優勝してほしいと思います。
さて、ここからは今大会でベスト4入りを果たした、ウェールズについて、主力選手を始めヘッドコーチや戦法などについて、最新情報を交えてお伝えしたいと思います。
どうぞ最後までお付き合いください。
ラグビーW杯4強入りウェールズの主力選手は?

それではここからウェールズ代表の、主力選手をご紹介します。
最初に選手の画像を掲載し、次にポジション:氏名 生年月日 年齢 身長 体重 プロフィールの順にご紹介します。

PR(プロップ):リース・カレ 1998年2月8日生まれ(21歳)191cm 130kg 初出場。カーディフの出身で元U-20ウェールズ代表。W杯に向けて初めて参加した代表合宿2か月目で、体重は137kgから約10kg減った。初代表入りということで、自分の携帯電話は鳴りっぱなしだそうである。

PR(プロップ):トーマス・フランシス 1992年4月27日生まれ(27歳)185cm 125kg 2大会連続2回目の出場。イングランドのヨーク出身であるが、祖母がウェールズ生まれである。世界でも重量級FWの一人で、肉が大好きな3児の父親でもある。

PR(プロップ):ウィン・ジョーンズ 1992年2月26日生まれ(27歳)183cm 119kg 初出場。縁の下の力持ち的な存在で欠かせない。クレー射撃が好きである。2017年11月に現在所属しているスカーレッツと複数年の契約を交わした。

PR(プロップ):ディロン・ルイス 1996年1月4日生まれ(23歳)183cm 120kg 初出場。2017年秋に所属チームの同僚であるブラッド・タイヤ―と、コーヒーショップ「Fat Dragon Coffee」を起業した。2か月間ロッカールームでアイディアを出し合って決めたそうで、事業は2019年現在も継続中、順調とのこと。

PR(プロップ):ニッキー・スミス 1994年9月7日生まれ(25歳)183cm 112kg 元U-20の代表。2014年代表デビュー後に胸を負傷、3か月間の離脱を余儀なくされた。今大会が念願のW杯初選出。所属チームとは2023年までの長期契約を結んでいる。

HO(フッカー):エリオット・ディー 1994年3月7日生まれ(25歳)185cm 106kg 初出場。7歳の時からラグビーを始めた。同じウェールズ代表のディロン・ルイスが立ち上げたコーヒーショップ「Fat Dragon Coffee」で、毎朝コーヒーを買って愛飲している。今年の欧州チャンピオンズカップでは、3試合で4トライを挙げている。

HO(フッカー):ライアン・エリアス 1995年1月7日生まれ(24歳)188cm 110kg 初出場。元U-20ウェールズの代表。同じウェールズ代表のHO(フッカー)ケン・オーウェンズは同郷の先輩である。2018年6月の南アフリカ戦で、鼻骨を骨折した。鼻血を流しながらも試合後には勝利のガッツポーズをして写真を撮った。

HO(フッカー):ケン・オーウェンズ 1987年1月3日生まれ)32歳)183cm 110kg 3大会連続3回目の出場。ニックネームは「キャノンボール・ケン」。3歳年下の妹ヴィッキーも、女子ラグビーのウェールズ代表経験者。2012年ウェールズ史上初の兄妹男女代表となる。

LO(ロック):ジェイク・ボール 1991年6月21日生まれ(28歳)198cm 121kg 2大会連続2回目の出場。2014年代表デビュー。2017年11月のニュージーランド戦で、左肩を痛め長期離脱。2018年12月末にも再び同じ肩を痛めた。濃くて長いひげがトレードマークである。

LO(ロック):アダム・ビアード 1996年1月7日生まれ(23歳)203cm 120kg 初出場。元U-20ウェールズの代表。ユース世代の「陰の立役者」と言われている。2mを超す身長であるが、攻守に素早く動き回る。

LO(ロック):コリー・ヒル 1992年2月10日生まれ(27歳)196cm 117kg 初出場。2012年のU-20W杯では、U-20ウェールズ代表の主将を務めたが、病気で戦線離脱をした。ブレークダウン(密集でのボール争奪戦)で力を発揮。

LO(ロック):アラン=ウィン・ジョーンズ 1985年9月19日生まれ(34歳)198cm 121kg 4大会連続4回目の出場。2017年シックスネーションズで代表主将に任命されて以来、2019年現在も続投中。魂のタックルで堅守を支えている。レッドドラゴン(ウェールズ代表)の象徴である。

FL(フランカー)/NO8(ナンバーエイト):ジェームズ・デーヴィス 1990年10月25日生まれ(29歳)183cm 101kg 初出場。西ウェールズのバンクアベリン出身。2016年のリオ五輪7人制ラグビー英国代表で、銀メダリストである実兄のジョナサンと共にW杯代表入りを果たす。

NO8(ナンバーエイト):ロス・モリアーティ 1994年4月18日生まれ(25歳)188cm 106kg 2大会連続2回目の出場。イングランド出身。2015年のW杯からウェールズ代表。11歳まではサッカーをやりゴールキーパー。父のポール、おじのリチャードは共に元ウェールズ代表である。

FL(フランカー):ジョシュ・ナヴィディ 1990年12月30日生まれ(28歳)185cm 108kg 初出場。イラン生まれ。父のヘディさんは土木工学を学ぶため18歳でウェールズへ移住。母はウェールズの島の出身。ドレッドヘアをなびかせて、強烈なタックルを見せる。

FL(フランカー)/NO8(ナンバーエイト):アーロン・シングラー 1987年8月7日生まれ(32歳)197cm 105kg 英国アルダーショット出身でウェールズ育ち。元7人制ウェールズ代表の若きスター候補である。2018年5月にひざを負傷、18-19年シーズンを棒に振った。2019年7月代表復帰。家族は夫人と2女。

FL(フランカー):ジャスティン・ティプリック 1989年8月6日生まれ(30歳)188cm 102kg 2大会連続2回目の出場。青色のヘッドギア着用は、少年時代に母のお手製ヘッドギアを付けていた名残である。密集戦で強烈なファイトを見せる。

FL(フランカー):アーロン・ウェインライト 1997年9月25日生まれ(22歳)188cm 107kg 初出場。ウェールズ・カーディフ出身。将来有望なサッカー少年だったが、16歳の時、所属のアカデミーを退団。他地域のクラブから誘いもあったが、17歳から地元で本格的にラグビーを始めた。

SH(スクラムハーフ):アレッド・デーヴィス 1992年7月19日生まれ(27歳)175cm 86kg 初出場。スカーレッツのユース育成システム出身。2012-13年シーズンにプロデビュー。若いころから各年代別に選出された逸材である。

SH(スクラムハーフ):ガレス・デーヴィス 1990年8月18日生まれ(29歳)178cm 86kg 2大会連続の出場。2015年のW杯では5トライ25得点の大活躍。2014年6月の南アフリカ戦で代表デビュー。2018年1月、ヨーロピアン・オブ。ザ・イヤーの15人にノミネートされた。

SH(スクラムハーフ):トモス・ウィリアムズ 1995年1月1日生まれ(24歳)178cm 84kg 初出場。元U-20ウェールズの代表。2011年と2015年のW杯代表ロイド・ウィリアムズは実兄。カーディフ・ブルーズアカデミーの卒業生。俊足の弾丸SH(スクラムハーフ)で、7人制の代表経験もある。

SO(スタンドオフ):ダン・ビガー 1989年10月16日生まれ(30歳)188cm 94kg 2大会連続2回目の出場。2008年11月、19歳でウェールズ代表入りをした天才である。2015年のW杯では、キック前のダンスのような独特のルーティンが話題になった。

SO(スタンドオフ):リース・パッチェル 1993年5月17日生まれ(26歳)191cm 98kg 初出場。元U-20ウェールズの代表。アルゼンチンに勝利した2018年6月の代表選で、1人で20得点を挙げる大活躍で、存在感を示した。ニックネームは「パッチ」で、190cm超の大型司令塔。

CTB(センター):ジョナサン・デーヴィス 1988年4月5日生まれ(31歳)185cm 101kg 2大会ぶり2度目の出場。往年の名選手でウェールズ代表だった同姓同名のジョナサン・デーヴィスと区別するため、愛称は「Fox」。片手で相手を突き飛ばす「ハンドオフ」の名手。

CTB(センター):ハドリー・パークス 1987年10月5日生まれ(32歳)188cm 101kg 初出場。ニュージーランド生まれ。2017年に居住年数をクリアして代表資格を得る。同年12月の南アフリカ戦でウェールズ代表デビュー。いきなりマン・オブ・ザ・マッチに選ばれた。

CTB(センター):オーウェン・ワトキン 1996年10月12日生まれ(23歳)188cm 100kg 初出場。元U-20ウェールズの代表。19歳でプロデビューした若きスター選手。2017年11月に初めて代表招集を受けた際、感激のあまり言葉を失った。その知らせを受けた母親と祖母は共に泣いた。

WTB(ウィング):ジョシュ・アダムズ 1995年4月21日生まれ(24歳)185cm 96kg 初出場。2018年、シックスネーションズで代表デビュー。2016年にプロデビュー。「フィールドに立てば、ブレーキの壊れたダンプカー」との異名をとり周囲の評判は高い。

WTB(ウィング):ハーラム・エイモス 1994年9月24日生まれ(25歳)185cm 97kg 2大会連続2回目の出場。イングランド・ストックポート出身。4歳でウェールズに移住。選手のかたわらカーディフ大学医学部で薬学を専攻。病院での研修とラグビーの練習を行うハードスケジュールをこなす。

WTB(ウィング):ジョージ・ノース 1992年4月13日生まれ(27歳)193cm 110kg 3大会連続3回目の出場。イングランドの生まれ。父はイングランド・ヨークシャー出身で母はウェールズ人。10代で代表選10トライを挙げた世界初の選手である。20歳の誕生日までに21キャップと、早くから才能が開花。

FB(フルバック):リー・ハーフペニー 1988年12月22日生まれ(30歳)178cm 88kg 2大会ぶり2回目の出場。世界屈指のフルバック。2015年のW杯は、直前の練習試合で右ひざ靱帯を損傷、無念の欠場となる。甘いマスクであるがプレー自体はワイルド。インスタグラムフォロワーは23万人を超える人気。

FB(フルバック):リーアム・ウィリアムズ 1991年4月9日生まれ(28歳)185cm 90kg 2大会連続2回目の出場。ハイボールの処理に強く、カウンターも強烈。ウェールズを最後尾から支える職人である。
以上、ここまではウェールズ代表の主力選手をご紹介しました。
若い選手からベテラン選手まで多士済々のチームだと思います。
ウェールズのヘッドコーチは?
それではウェールズ代表を率いるヘッドコーチをご紹介しましょう。

名前は、ウォーレン・ガットランドで、1963年9月17日生まれの56歳です。
ニュージーランド・ハミルトン出身で、現役時代はA代表の経験はありませんでした。
2007年末にウェールズ代表ヘッドコーチに就任しました。
シックスネーションズ(欧州6か国対抗)では4回の優勝を成し遂げています。
2011年のW杯では準決勝でフランスと戦い、退場者を出して8-9の1点差で敗れています。
今大会ではそのフランス相手に準々決勝戦を20-19の1点差で破って、雪辱を果たしました。
ウォーレン・ガットランドヘッドコーチは「やりたいことを体現できた。うちの選手は最後まで絶対あきらめず戦ってくれる」と語っています。
次は準決勝で南アフリカと戦います。
以上、ウェールズ代表ヘッドコーチについてお伝えしました。
ウェールズの戦法を探る!
今大会でのウェールズ代表は、前半でリードされても冷静であり、たとえ相手に連続トライを与えた場合でも、SO(スタンドオフ)のビガーは「まずはワンスコアゲームにすれば、逆転のチャンスはある」と語っています。
フランス戦でも10-19で劣勢の後半9分に、相手の危険なタックルで一発退場になり、流れが変わりました。
ビガーのペナルティゴールで6点差に詰め寄りました。
仕上げは33分に敵陣ゴール前でのターンオーバーから、NO8(ナンバーエイト)のモリアーティが右中間へトライを決めました。
そしてビガーが逆転のキックを決め歓喜の時を迎えました。
今大会前にはニュージーランドを抜き、初の世界ランク1位を獲得するなど、自信をもって日本に乗り込みました。
「レッドドラゴン」健在なり!
さあ次はいよいよ準決勝で南アフリカ戦が控えています。
この勢いをそのまま継続できれば、決勝戦に進めることも夢ではありませんね。
頑張ってほしいと思っています。
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